← ノート
2026.06● 公開

セイタカアワダチソウ — 誤解されがちな侵略者

雑草外来種

秋、空き地や河川敷を黄色く染めて群れ咲く、背の高い草。北米原産の外来種、セイタカアワダチソウだ。ひと頃は一面を覆い尽くす勢いで、すっかり悪者あつかいされてきた。

他の草を抑える化学戦

この草は、根から他の植物の発芽や成長を抑える物質を出す。アレロパシー(他感作用)と呼ばれるしくみで、まわりの草を押しのけて陣地を独り占めしていく。

自分の毒で、衰える

ところが皮肉なことに、増えすぎると今度はその物質が自分自身の生育まで抑えてしまう。これを自家中毒という。近年セイタカアワダチソウが以前ほど猛威をふるわなくなったのには、こうした事情もあると言われる。

花粉症の濡れ衣

「秋の花粉症の犯人」と思われがちだが、これは誤解。セイタカアワダチソウは虫が花粉を運ぶ虫媒花で、花粉は重く、風にはあまり飛ばない。秋の花粉症の主役は、同じ時期に咲くブタクサ(風媒花)の方。目立つ黄色のせいで、とばっちりを受けてきた。むしろ蜜源として虫には人気者だ。

悪者にされがちな草にも、言い分がある。