じめっとした半日陰に、白い花(正しくは花びらに見える総苞)をつけてびっしり茂る。あの独特の匂いで嫌われがちだが、古くは薬効から「十薬(じゅうやく)」とも呼ばれてきた。
匂いの正体
あの匂いは、デカノイルアセトアルデヒドなどの成分によるもの。抗菌作用と関係している。おもしろいことに、この匂いは乾燥させたり加熱したりすると ほとんど消える。だからドクダミ茶は、生葉からは想像できないほど飲みやすい。
十の薬
「十薬」の名のとおり、利尿・解毒・整腸など、たくさんの効能を期待された民間薬の定番。乾燥葉のお茶や、化粧水づくりに使う人もいる。
消えない理由
白い地下茎が縦横に網の目のように伸び、ちぎれた かけらからでも再生する。だから抜いても抜いても、また出てくる。嫌われ者の しぶとさは、この地下のネットワークにある。
匂いの奥に、たくさんの顔を隠している草。